Carrefour entre l’ouest et l’est

東洋と西洋の交差点
このところ”千夜一夜物語”で東洋ネタばかりになっていますが、世界三大料理と言うのを皆さんご存知ですか?”フランス料理”、”中国料理”ともう一つは”トルコ料理”だと言われています。フランス料理と中国料理は納得するけど、トルコ料理って?と聞かれてケバブサンドイッチとナスのグラタンにメッザ(小皿に並べられてた数々の前菜のこと)ぐらいしか頭に浮かびません。
しかしトルコ料理のレシピ本をめくって行くと、まず調理法の豊かさに驚きます。私たちが良く食卓で食べているピーマンの肉詰めやロールキャベツなどもトルコ料理が源だと言われているんですよ。
トルコのことをよく”西洋と東洋の交差点”と呼ぶことがありますが、16世紀には西アジアから東ヨーロッパ、そして北アフリカまでを領地としたオスマン帝国の都、イスタンブールは時の権力者スルタンのために珍しい食材や香辛料、調度品が集められていました。広大な領地からあらゆる食材も手に入ったでしょうし、美食を好むスルタンに使える料理長たちは豊かな食材を使った様々なレシピを考案したのでしょう。
中国で食べられていた餃子や饅頭が少しずつ変化してギョズレメ(ネギ餅、お焼きのようなクレープ)やマントウ(小さなラビオリのようなもの)になり、それが西へ西へと渡って行くうちにピザやラビオリに変わっていったのかなと、まさに食文化ミステリーハンターの気分になります。
以前、フランスの友人に大福を作ったことがありましたが、”このテクスチャーは初めて食べた感触。キスみたいね。”と言ったことがありました。確かに求肥やお餅のようなムチっとした柔らかい感触のお菓子はフランスにはないかな、ブランマンジェもムチっというよりはプルッという感じだし、ムース・オ・ショコラはフワッという印象。でもトルコあたりに行くと”Loukoum(ルクム)”というコーンスターチをベースにした求肥のような食感のお菓子が出てきます。もう少し東に進むと東南アジアにはココナッツをまぶしたような大福や白玉といった上新粉やもち粉を使った日本で食べるお餅に近いお菓子も。
東洋の玄関口はイスタンブール、確かに!
本日4月13日(金)はお休みとなります。
*画像は自家製のルクム。まだまだ試作中につきなんとなく形状はわらび餅風。(笑)


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